祖母と愛猫と私。

高齢者向けの食事作りや、猫に関すること、毎日感じたことを更新しています。

祖母の食事作りは大変でも!たった1つの大切なこと

うちのばーちゃん84歳。

 

持病もとくになくて趣味のゲートボールに畑仕事…

運動不足解消のため体が動く限り「ゴミ出し」もするというパワフルぶり。

 

だけど医者に「あと5キロやせなさい!」と言われたそうで…

と言われても出されたものはすべて食べる元気なばーちゃん。

 

畑で野菜を作るのはいいけど、料理を作るのはもっぱら孫の私。

「はて、今日は何を作ろうか…」

ばーちゃんの食事ほど、頭を悩ませるものはないんです。

 

年齢的にも体力的にもキッチンに長時間立つのは「あぶない」という理由から、

孫である私が数年前から料理を作り始めました。

 

「高齢者が自分の食事を作るのは大変なの?」

今、高齢者と同居している家庭って珍しいと思いますが、田舎では当たり前のスタンス。

しかも長男が家を継いで「親の面倒をみる!」という古い風習があるのも事実。

ばーちゃんは昔から料理や洗濯、掃除をこなす人です。

 

やっぱり年齢を重ねてくるうちに

・寝ている時間が長くなる

・買いだめをするようになる

・自分の部屋以外にも物を置くようになる

・手の届く範囲に物が散乱している

といった行為が目立つようになりました。

 

気がついたら、歩く時の腰は曲がり、押し車を使わないと長時間歩けないほどの体になっていたのです。

これでは料理どころではないですよね…やっぱり84歳にもなると料理は大変だと感じます。

 

私は昔から根っからのばーちゃん好き。

「あと何年一緒に暮らせるのだろう?」と思った時に「後悔をしないようにしよう!」と

孫の私が、ばーちゃんの食事を作ろうと決意したのです。

 

「高齢者に喜ばれる食事ってどのようなものよ?」

まず高齢者の理想的な食事とは、柔らかく食べやすい工夫が大切と言われていますね。

栄養が偏りそうですが、ここにばーちゃんが苦手な物を追加すると…あっという間に献立ができます。

 

ちなみに、ばーちゃんが苦手な物は「辛いもの」と「しょっぱいもの」です。

 

辛いものは、辛子・キムチ・唐辛子・豆板醤などを使った料理。

しょっぱいものは、塩鮭・市販の漬物・ラーメン類・しょうゆやソースといった味付けが濃いものです。

さらに、レンコンやゴボウなど固いものも拒みます。

 

でもばーちゃんは、食べ物に好き嫌いはなく、基本的に嫌いな食べ物はありません。

 

ようするに「味付けや触感」で好きか嫌いかを選んでいるようで「私達と同じ感覚ではない高齢者の味覚」みたいなものがあるんです。

けっして「レンコンやゴボウ」が嫌いなわけでは無いので、苦手と嫌いな食べ物を混合しなければ上手くいくと感じました。

 

「毎日の食事を作るために必要なモチベーション」

84歳の高齢ともなると「超」がつくほどの「うす味」を好みます。

ですが、煮物からお味噌汁、漬物にいたるまで「うす味」にすると、他の家族からは「味が薄くて食べてらんない!」と苦情がきます。

 

ここにきて、ようやく料理を作る大変さが分かりました。

毎日「柔らかく煮込んだうす味」の料理を他の家族に提供するわけにもいかず…

成人用のご飯の味の差で、両方の献立を考えるはめに…

料理にかかる時間も倍ですし、メニューも増えていきます。

これが本当にしんどくて、慣れるまでは料理が嫌な時期もありました。

 

つまり…毎日、料理を家族に提供するためには、モチベーションが大切になってくるわけです。

 

しかし、毎日の食事作りが続いているのはなぜなのか?

私なりに考えてみました。

すると…

  • ばーちゃんから「美味しかったよ」の一言
  • 年に2回お小遣いが貰える

があると言えます。

 

ばーちゃんは必ず食後に「今日も美味しかったよ。ありがとう」と感謝の気持ちを伝えてきます。

これって作り手としては、嬉しい言葉なんじゃないかな?と思うんです。

 

普段、家族の料理を作っていて褒められることってありますか?

料理人とかプロ並みの腕前なら分かりますけど、私なんて調理師免許もない料理の素人です。

この素人料理人が、長く食事を作れる秘訣とは、ばーちゃんからの「ありがとう」って気持ちだけ。

でも!なんだか、この言葉につきるんです。

大人になっても褒められると、人間はやっぱり伸びます!

たとえ失敗したとしても「何事も経験!」と励ましてくれると、頑張れますよね!

 

「時にはお小遣いが貰える嬉しいハプニングも!」

私は年に2回ほど、ばーちゃんからワイロをもらっています。

お盆とお正月になると「色々と世話をしてくれるから」とお小遣いをもらえるんです。

これもまた、次の励みになるわけで…

お金で解決ではないですけど、もらうともらないでは!全く違います。

 

最後に…

料理は作っていくうちに自然に腕があがってきます。

味見はせず「勘」と言うものが分かってきます。

ここまで来るのに3年ほどかかりました…

今では「はよ、嫁にいけ!」と言われつつ「親父の胃袋」をつかんでいます。

高齢者の食事作りは、大変だと感じますが、苦手なものと味付けを把握すると簡単に克服できる気がします。

それとモチベーションですよね!

「ありがとう」って言ってくれる人がいるから、私は毎日「美味しい」と思えるような料理を作りたいと思うようになりました。

 

この教訓をいかして、どこにいっても何をしても「ありがとう」と伝えているようにしています。

毎日、料理を作っても褒められない!と愚痴をこぼす前に!

自分からも「ありがとう」感謝をしてみてはいかがですか?